財務担当に聞いたオーダーメイド商品展開のメリット4つ

オーダーメイド商品を展開する場合、財務面から見てどのようなメリットがあるのでしょうか?オーダーメイド商品の財務を担当していた方に話を聞くことができたのでお伝えします。

財務担当に聞いたオーダーメイド商品展開のメリット4つ

メリットは何ですか?

商品展開の仕方にもよると思いますが、ズバリで言うと、「キャッシュフローが良くなる」というところでしょうか。

少量生産のため変動費が上がる(ボリュームディスカウントが効きづらい)・生産費用が上がるというデメリットはあるのですが、在庫回転率が上がる・前金でお代を頂ける・販売単価が上がる・生産以外の固定費が減ることの4つのメリットがキャッシュフローに大きく寄与しています。

在庫回転率が上がるというのはどういうことですか?

在庫回転率が上がるというのは、需要に合わせて部品単位で仕入れ量を調整できるため、本当に必要な個数のみを仕入れるだけで済むということです。

例えば、取っ手と袋部分から成り立つトートバッグの場合で、取っ手と袋がそれぞれ赤・青・黄の色がある場合、通常であれば3 x 3 = 9通りの売れるかどうか分からないバッグを一定量作ります。カスタムの場合ですと6つの部品を部品として在庫しておけば良く、且つ受注してから組めるため不良在庫が大幅に減ります。

結果として必要な部品を必要な量だけ仕入れれば良く、在庫の回転率が非常に良くなるのです。また、売れない部品を大量に仕入れる必要が無いため、それらの仕入れ輸送費や在庫保管料を圧縮する効果も出ています。

なぜ販売単価が上がるのですか?

販売単価の前に、前金でお代を頂くということのメリットが財務担当から見るととても大きいです。商品売上が前金で、仕入れ材料の支払いが納品月末締め、翌月末払いの場合、お金の流れで言うと先にキャッシュが入り、そのキャッシュで仕入れ材料の支払いができる可能性があるということです。

財務視点で見ると、こんなキャッシュフローが良くなるスキームは中々ありません。加えて代金回収コストがほぼ掛からないため、コストダウンにもつながります。

販売単価についてですが、そもそも販売単価が下がる主な要因は供給が需要よりも大きくなる(価格競争が起こる・または需要が縮小する)ためです。オーダーメイド商品の場合は、世界に一つの商品を提供することが多いため競争が起こりづらいということ、そしてお客様自身も「カスタム品なので多少高くてもよい」という心理が働きやすいことがあります。結果として上がった製作コストを販売単価に転嫁しやすい環境が整っているのです。

生産以外の固定費が減るとは?

これは予想しない副次的なメリットだったのですが、広告宣伝費の効率が大幅に上がりました。オーダーメイド商品販売開始からすぐに雑誌やWeb媒体への記事掲載依頼、その記事を見た企業様からのコラボ企画依頼などが多くありました。

全く知名度のない状態からのスタートだったのですが、これによって知名度が上がり、今でも毎年のように有名企業とのコラボ企画が続いています。これらはいくつかのプレスリリースを打つだけでほとんど費用が掛かっておらず、結果として少ない広告予算でリターンを大幅に増やすことが出来ました。

逆にどのようなデメリットがありますか?

デメリットは主に2つで、やはり通常商品と比較すると需要が減ること・直接人件費(製造原価)が上がることでしょうか。「スニーカーが欲しい」という需要と「世界に一つのスニーカーが欲しい」という需要では通常前者の方が需要は大きくなります。そのためカスタム品の方がどうしても市場規模の天井が早く来てしまいます。また、通常商品と比べてカスタム品は一つ一つ仕様が異なるため、その仕様確認の工数が通常商品よりも多く掛かっており、結果として直接人件費が上がってしまう傾向にあります。

最初の需要の天井に関しては、主に戦う市場を少しずつ広げることで対応しています。例えば今までメンズシャツのカスタムをやっていたところで、レディースやキッズのオーダーメイド商品に展開する、または合わせ買いできるようなオプション品を充実させることです。

直接人件費については、人件費自体も上がってきているため、人間がチェックしなくても検査できるような仕組みを導入することでオーダーメイド商品であっても通常商品と同じようなレベルまで直接人件費を下げることができないか検討中です。

オーダーメイド商品のための糸

伺った内容は以上です。

グッドベット株式会社は色々なメーカー様とやり取りさせて頂く中で、業種やコスト構造などによって必要な料金体系が異なることを学んで参りました。

自社がオーダーメイド商品展開に着手すべきかどうか迷っている段階から、幅広くサポートさせていただきます。