株式会社左京様は、100年続く歴史を誇る工芸品店。雛人形・五月人形の企画・製造・販売まで行なっています。人形本体から台座や屏風、お花飾りなど全てオーダーメイドの注文が可能。世界で1つだけの人形を提供できるがゆえに、オーダーメイドの仕様調整を全て手作業でこなしていました。
そのような中、グッドベットが開発したGB Customの商品シミュレーターを搭載したECサイトを導入。GB Customの運用前と運用後でどのような変化があったのかを、四代目の望月琢矢様に伺いました。
目次
- オーダーメイドの柔軟性をオンラインでも活かしたい
- Web販売で認知拡大と売上拡大を目指す
- 自社に合ったECサイトを探せるか
- 希望通りのシステム化が実現、工数削減も可能に
- 売上金額は毎年増加。オンライン経由で店舗にくるお客様も
- 今後はGB Customの自由なカスタマイズにも期待
オーダーメイドの柔軟性をオンラインでも活かしたい
雛人形・五月人形のような伝統工芸品は、商品デザインの組み合わせが無限にあります。例えば人形の顔を作る人、胴体を作る人、屏風を作る人といった感じで、分業になっているのが特徴。私たち工芸品店は、それぞれのメーカーから各部品を取り寄せ、それらをアセンブルして1つの商品に仕上げているんですね。
世の中に同じ商品が重複することはありませんから、こちらで人形の色やデザインを組み合わせ、セット商品として販売できます。しかし、お客様にはもっと柔軟性を求められることが多いです。
やはり伝統工芸品の人形は自分の子供やお孫さんなど、大切な人に贈るものです。それゆえ自分たちでデザインを考えたいという要望が多くあります。また「ここの色だけ変えたい」「飾りだけ違うものにしたい」といった細かい調整をしたいという声も寄せられています。実際の店舗販売では、そのような柔軟性の高さを売りにして、売り上げを伸ばしていました。そこで、この柔軟性をオンラインでも活かせないかと考えていました。
Web販売で認知拡大と売上拡大を目指す
実店舗でもある程度個別の要望に応えられていましたが、やはり認知拡大と売上拡大のためには、オンラインに移行する必要があると思い、試行錯誤を続けていました。
しかし、雛人形などの伝統工芸品は、オンライン販売には不向きという共通認識もあります。やはり高単価の商材を扱う産業ですので、お客様であるご両親やご祖父様、ご祖母様が実際の商品や値段をみて判断するという側面があります。
実際にオンラインで売れるのは低単価の商品のみという傾向があったので、店舗で販売している高単価商品をそのままオンラインで売れるのかという不安がありました。
そこでまずはインターネットを通じて商品の認知度を高めていこうとしました。オンライン販売をしつつ、最終的に店舗集客に繋げるのが目標でしたね。
自社に合ったECサイトを探せるか
オンライン販売をするにあたり、まずモデルにしたのがNIKEです。NIKEはスニーカーのデザインをカスタマイズできるサービスを展開していますよね。それの「雛人形版」を作りたくてエンジニアに相談していました。
しかしどこに相談しても「最低でも500万~1,000万以上はかかるし、できるかわからない」というような感じで、まともに取り合ってもらえませんでした。値段的にも技術的にも、今の会社の財務状況ではできないシステムだと諦めかけていました。
そんな中、グッドベットさんから「オーダーメイドのECサイトが作れます」という案内のメールを貰いました。もしかしたら自社の仕様に合うサイトができるのではないかと思い、話を聞いてみることにしました。
希望通りのシステム化が実現、工数削減も可能に
GB Customには、正直感謝しかありません。「ああしたい、こうしたい」と思っていたことが実現でき、お客様もちゃんと付いてこれるシステムになったという結果です。
また仕様調整や注文を受けるまでの工数を削減できたのも大きいですね。以前は、1つのオーダーに対して全て人力で対応していました。例えば今まで作業1つに対しても、LINEでやり取りして「これがぼんぼり型パターンA、これがBで、、、」と、その都度写真を撮って送っていました。すべての異なる商品パターンで見積もりを出して、このパターンの料金はいくらです、という感じで対応していたのが全てなくなりました。
お客様からも「伝統産業や工芸商品がITを駆使したものに変換されているのは嬉しい」という声を聞きます。
やはりお客様から見ても、不明点を問い合わせるのは待つ時間もありますし、あんまりやりたくない面倒なものですよね。そこを解決できたというところが、実際の売上数にも現れているのかと。お客様の疑問が全て解決できるようなシミュレーションを提供できていると思います。
売上金額は毎年増加。オンライン経由で店舗にくるお客様も
ECサイトに移行してから、全体の売り上げが増えています。オンライン単体での売り上げもそうですが、ネットで商品を見て、実際に来店するお客様もいます。やはりオンラインの影響は大きいですね。
アクセス解析をみても、お客様の滞在時間が長いです。お客様自身で時間をかけてシミュレーションをしているのが推測されますね。これと同じことを店舗でもできますが、お客様が「店員さんに申し訳ない」「こんなに時間使って色々組み合わせてもらったから買わなきゃいけない」みたいに感じてしまうこともあるので。それを解決する流れを作れたのが今風のアジャストだと思いますね。
複雑な伝統工芸品に寄り添うGB Customに期待
GB Customのシステムは複雑なオーダーメイド商品に対応でき、柔軟性が高いと思います。商品の構造をきちんと整理して考えれば、やろうと思ったことが実現できるようなシステムです。
今後期待することは、商品のパーツごとの在庫増減が管理できたり、お客様にとってより分かりやすく操作できるUIデザインになったり。
このように、自分たちが考えているイメージに合わせて改善してもらえたら、今後唯一無二のECシステムになると思います。伝統工芸品は複雑なところがありますから、そこに寄り添って、一緒に商品を展開していくことを期待しています。
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