オーダーメイドの革製品というのは、最も身近なオーダーメイド商品だと言えるかもしれません。革製の財布やバッグがそれにあたります。オーダーメイドスーツの採寸や試着にかかる手間と比較すると、厳密な寸法が必要とされず、より手軽にオーダーメイドできる特徴があります。
今回は、オーダーメイドの革製品をカスタムできるECサイトを紹介します。
JOGGO
JOGGOはバングラディシュと久米川(東京都東村山市)に自社工場を構える会社です。WEB上でデザインした革製品を一つひとつ手作りで作製するサービスを提供しています。
カスタムできる幅広さに驚きます。例えば、バイカラーの長財布(上図)であれば外部・内部を含めて5か所がそれぞれ17色から選択できます。そのパターン数は1,419,857通りあり、さらに名入れやロゴの有無までもがカスタム可能です。
パターンが多ければユーザーにゆだねる部分が多くなってしまいますが、おすすめの配色が6パターン用意されているため、色彩感覚に自身がない場合でもおしゃれなアイテムを作れるようになっています。
E-mono
「ちょっと特別なイーモノをあの人へ」というコンセプトをもとに、ギフトやプレゼントとして革製品のカスタムをおこなっているのがE-monoです。素材は天然皮革とポリ帆布があり、中でも天然皮革は経年変化をじっくりと楽しめるようにこだわり抜いています。
アイテムを構成するパーツすべてについてどの種類、どの色にするのかを選ぶことができます。上図のがま口財布の場合は14パーツをそれぞれ14色から、さらには内生地やステッチの色まで選べ、組み合わせは無限大です。
ホットスタンプは20種類が用意されていますが、ユーザーが作成したデータを入稿することでオリジナルのスタンプを作成できるのも大きな魅力です。
CYPRIS
CYPRISはメンズ、ウィメンズ問わず数多くの革製品を取り扱うECサイトです。百貨店のバイヤーからの推薦が多かったブランドに授与される「百貨店バイヤーズ賞」を16年連続で受賞しており、取り扱い商品の一部はトレンド雑誌の財布大賞特集で『最優秀ラウンドジップ長財布』に選ばれたり、テレビドラマでも使用されるなど高い評価を得ています。
選べる革の色は10色あります。イメージビューは表側と内側の2パターンあり、パーツ各部のカラーチップを変更したときは即座に反映されます。操作が非常に軽く、次々にカラーを変えても全くストレスがありません。
施したカスタマイズはInstagramで投稿できるようになっており、自分のデザインをフォロワーに共有できるほか、他のユーザーのデザインを参考にすることもできます。また、サンプル革を無料で受け取れるようになっており、ECサイト上の難題ともいえる細かな色味や手触りが確認できるので安心です。
伊蔵
伊蔵はバイカーグッズをメインに、アクセサリーやバッグ、小物まで扱うレザーカスタムサービスです。中でも車やバイクのキーにつけるキーウェアジャケットには力を入れており、400通り以上の組み合わせを楽しむことができます。
革のカラーが非常に豊富で、14色から選ぶことができます。他にも、糸、金属、留め革、裏革、背面刻印のカラーを選択でき、965,888通りの組み合わせパターンが存在します。
各カラーは選択する度にプレビューが変更され、常に前後を同時に確認しながらカスタムするため、全体のカラーバランスを見て選ぶことが可能になっています。
カルクル
東京・表参道に本店を構えるカルクルは、レザーグッズを専門に取り扱うブランドです。有名なアニメ作品とのコラボ商品も多数取り扱っており、「ノージェンダー・ノーエイジ・ノーボーダー・ノールール」のブランドコンセプトの通り、枠にとらわれないスタイルとなっています。
ドロップダウンで各パーツを選択することでカスタムしていきます。プレビュー画面はアイテムの全アングルを一覧できるため、選択したパーツがどの部分に影響するのかを確認しながらデザインを決められます。
デザイン画面の下部には寸法や機能もしっかりと記載されています。ECサイトで購入する場合は手に取って確認することができないので、具体的な内容が確認できるのはうれしいポイントです。
Livelty
『Be Yourself もっとあなたらしく』をコンセプトに、既存商品のパーソナライズから完全フルオーダーメイドまで手掛けるブランドです。革製品の断面”コバ”を美しく磨き上げて売りにするブランドは数多くありますが、Liveltyは見た目の美しさだけでなくコバ剤にこだわるなどして長く愛用できるような工夫が施されています。
パーツ毎にカラーを選択でき、選択可能なカラーは素材によって異なります。選択したカラーはプレビューにリアルタイムで反映されるうえ、表と裏だけでなく、横から見た図や中を開いたときなど、実際に使うシーンで目にするアングルから確認することができます。
「自分でカラーを決めたいけどイメージが湧かない!」という場合は、人気のカスタマイズが上位5位まで用意されているので、それぞれをベースに選択し、ワンポイントだけ変更するといったことも可能です。ページ下部には数多くのイメージ画像や細かなサイズ、重さ、素材の豆知識まで用意されており、手元に届くわくわく感を高めてくれます。
MAISON de SABRE
オーストラリア・シドニーに実店舗を構えるインターナショナルレザーブランドです。スマホケースやウォレット、クラッチバックなどのレザー小物をメインにパーソナライズレザーアクセサリーをとり扱っています。すべてのアイテムに北アメリカ産のフルグレインレザーを使用し、すべてが職人のハンドメイドです。
カスタム画面でやることはアイテムのカラーを選択し、刻印する名前を4文字以内で入力するだけです。自分だけのオリジナルアイテムを作るなら、お気に入りのカラーと自分のイニシャルを刻印するだけで十分というユーザーには喜ばれるシンプルさです。
カラーは標準の9色に加え、数量限定で選択できる5色が用意されています。左に表示されるプレビューの中には動画が配置されているアイテムもあり、光の加減によりどう見えるかなど、画像だけでは伝わらない部分までカバーされているのが好印象です。
comma
シックでシンプルなデザインが多く、公式自らが「紳士淑女のためのムダにカッコイイ革小物」を謳っています。カスタム性は非常に高く、革財布は22,464通りの組み合わせから自分だけのオリジナルカスタムをオーダーメイドすることができます。台東区に十店舗を構えますが、オープンは月に一度きりと不思議な営業スタイルを確立しており、隠れ家的名店の雰囲気を感じさせます。
前述したように、カスタマイズウォレットは非常にカスタム性が高いです。外装はメインとサブ、内装はカード入れと小銭入れの計4か所を6色から選択することができます。カラーバリエーションだけであればもっと豊富に取り扱うブランドもありますが、commaは各色で型押しの有無が選択できるようになっています。
同じカラーであっても型押ししたレザーを使用することでまったく表情が異なり、細部までこだわりたいユーザーにとってはうれしい仕様といえるでしょう。
SMYTHSON
イギリスで設立した130年以上の歴史がある老舗ブランドです。製作したアイテムは英国王室の御用達を受賞した実績もあり、イギリスの高級革製品代表でもあります。取り扱い商品は革財布やバッグといったオーソドックスなものから、トランプケースや手帳、革製品以外では便箋まで、幅広いジャンルが用意されています。
上の図はポケット付きダイアリーのカスタム画面です。ユーザーは用意された9色から任意のカラーを選択することができます。パーソナライゼーションカスタムとしてイニシャルやモチーフの刻印ができます。
刻印ができるブランドはほかにもありますが、SMYTHSONは刻印の位置を変更できる数少ないブランドの一つです。
MORABITO
1905年、フランスで創業したブランドです。創業者が宝飾職人だったこともあり、現在も品格とエスプリを兼ね備えた最高級バッグブランドとして認知されています。革製品でメジャーなカーフ素材に加え、高級感あふれるクロコダイル素材のアイテムもカスタムできるのが特徴です。
カスタマイズできるのはボディカラー、金具カラー、内革カラー、刻印の4パーツです。プレビューは画面の左側に大きく表示されているので、細部まで目視することが可能になっています。
裏革を選択する画面ではボディと裏革がそれぞれ拡大表示されているので、WEB上でも細かな質感を確認できる、ユーザー目線の設計となっています。
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